注文住宅の依頼先に設計事務所を選ぶのも良い選択ですが、他の依頼先との違いを把握してから選ぶことが大切です。設計事務所は建築設計のプロですが、通常は設計プランの作成と工事監理を行っています。施工は工務店に発注し工事監理だけを行いますので、一貫施工にありがちな問題点を回避することが可能です。工務店の注文住宅は設計から施工までを一貫して行うため詳細設計までは必要としないことが多いですが、設計事務所の場合には基本設計から詳細設計までたくさんの設計図を書く必要があります。
施工業者に設計者の意図を伝えるためには必要な枚数の図面を作って渡す必要がありますので、設計プランができるまでに長い時間がかかります。また設計にかかる労力も多いですし、工事監理までを含めると数百万円の設計料を支払わなければならない場合もあります。その分斬新なデザインや新しい工法を採用することが可能ですし、材料に関しても好みのものを使用できるメリットがあります。設計能力の高さが設計事務所のメリットですから、他とは違う注文住宅を求める場合には最適な依頼先となります。
設計事務所に依頼した場合には設計を担当しますが、工事は工務店の担当となります、保証に関しては設計者ではなく施工業者が負いますので、工務店に依頼した場合と同じように瑕疵担保責任を受けることが可能です。設計事務所のメリットは設計力の高さの他にもありますが、工事監理により適切な施工がされているか厳しく確認できることもメリットになります。