さまざまな分野で利用される排熱利用

近年では、従来からの省エネルギーに加えて、地球温暖化の抑制の観点からも、石油や天然ガスなどの化石燃料の消費を抑えようとする傾向が強まっています。太陽光など環境エネルギーを利用するのも1つの手ですが、現状では化石燃料に代わるほどのエネルギー源には成長していません。となると、化石燃料を利用する際のエネルギー効率を向上させることが、化石燃料の消費量を減らすためには最も有効となります。エネルギー効率を高める1つの技術が排熱利用です。

排熱利用とは、化石燃料を燃焼させたときに放散される熱エネルギーを有効利用する技術です。石油などを燃焼させたときには、非常に大きな熱エネルギーが発生し、その熱エネルギーを発電やさまざまな動力に利用するのですが、実は、発生した熱エネルギーの半分以上は利用されずに大気に放散されてしまいます。この排熱を有効利用できれば、捨てられるエネルギーの量が減るためエネルギー効率が向上するという訳です。排熱利用の技術はさまざまな分野で利用されています。

典型的な例が発電設備です。一次発電装置であるガスタービンで燃料ガスを燃焼させたときには高温の熱が発生しますが、この熱の一部を利用して蒸気を発生させます。このようにして得られた蒸気で、二次発電装置である蒸気タービンを回します。これにより、ガスタービンのみで発電させる場合と比べてかなり発電効率がアップします。

その他、ゴミ焼却設備でも排熱利用は行われています。ゴミ焼却設備ではゴミを焼却したときに大きな熱エネルギーが発生します。これをそのまま大気に放散するのではなく、これを利用して発電や冷暖房システムの温水を生成します。この場合は直接的には燃料ガスの消費量が減るわけではありませんが、発電や冷暖房システムなどの他の用途に使用する燃料ガスの消費を減らすことができ、全体的に見ればエネルギー効率が向上することになります。

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